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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[79]

投稿日:2013年2月16日

老舗旅館が並ぶ温泉地

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 熊本城を出発。国道3号で熊本市内を走り抜け、阿蘇から流れてくる緑川を渡り、宇土半島入口の宇土へ。ここで宇土半島の三角に通じる国道57号と分岐する。
 宇土からは松橋バイパスに入らず、旧道の県道14号を行く。松橋では前夜、三角からの帰路で走った国道266号と交差する。
 松橋を過ぎ、八代の中心街に入ると、球磨川河口の八代港まで行ってみる。
 八代からは国道3号を南へ。
 八代海に面した日奈久温泉でアドレスを止めた。温泉街にある日奈久阿蘇神社は秋祭りの最中だった。
 温泉街の中央には「日奈久温泉発祥の地碑」。そこには日奈久温泉の由来が書かれている。今でこそ寂れた感のある日奈久温泉だが、その歴史は古く、約600年前まで遡る。
 刀傷を負った父の平癒を祈願した浜田六郎左衛門という人が、市杵島姫命のお告げにより有明海の干潟から湯を掘り当てたという開湯伝説が伝わっている。江戸時代には熊本藩主細川氏の藩営温泉になり、その命によって大浴場が設けられ、八代城主の松井氏や参勤交替途上の薩摩の島津氏もよく利用したという。
 明治に入ると宿も増え、明治末期から昭和初期に相次いで建てられた木造2階建てや3階建ての旅館が数多く残っている。国指定の文化財の「金波楼」のほか、「泉屋」、「柳屋旅館」、「新湯旅館」などがその代表的な建物だ。今度、来るときは、ぜひともそれらの老舗旅館に泊まってみたいものだ。
 日奈久温泉ではアドレスを停め、温泉街をプラプラ歩き、「松の湯」(入浴料150円)に入った。熱めの湯と温めの湯、2つの湯船。入浴客はぼく1人なので、手足を伸ばし、存分に湯につかった。無色透明無味無臭のやわらかな湯だ。
「松の湯」を出ると、日奈久名物の「日奈久ちくわ」(5本入り500円)を食べた。
 そのあと土産物店で笊や籠などの竹細工を見る。今は衰退してしまったが、日奈久温泉はかつては別府温泉や日田温泉と並ぶ九州の竹細工の産地だった。

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熊本城を出発
八代を流れる球磨川


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日奈久温泉の日奈久阿蘇神社
「日奈久温泉発祥の地碑」


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日奈久温泉「松の湯」
「松の湯」に入る


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「日奈久ちくわ」を食べる
日奈久温泉の竹細工


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